2010年8月10日火曜日

盆休み

 
東京に行って、何もしなかった。
バングルスの曲に「♪UB40(失業カード)持ってどこいくの~?リバプールに行って何もしないの~」というのがあったが、正にあんなカンジ。
『The Bangles - Going Down To Liverpool 』


昔住んでいたところや、あれこれ見てまわろうとは思っていたが、この猛暑で、色んなヤル気が萎えてしまった。

久しぶりに離れて暮らすダンナに会ってきた。
猛暑でバテてのびている私に、タオルケットを掛けてくれたり、うちわで風を送ってくれたり、重い荷物を持ってくれたりする、優しいダンナである。
ダンナに会った。やさしくしてもらった。わざわざ出掛けた成果はそれくらい。

「お互い、幸せになろうな」
などと言って離れ離れになった割りに、私の方は一切浮いた話に縁も無く、このまま一人老女になっていくんだろうか…、などとさめざめとした気持ちでいたのだが、今回ダンナの部屋を訪れてみると、ダンナのPCの隣に全盛期の頃の私の写真が、大事そうに飾ってあった。
私に浮いた話が寄ってこないわけだ。

そうして、夜はラブホの泡風呂の中で、普段見ることのないテレビに釘付けになってしまった。しかもその興味をそそる番組がNHKスペシャル「引き裂かれた歳月~証言記録 シベリア抑留~」
貧しい一人暮らしの私の部屋にはテレビが無い。NHKの集金を追い返すのは楽である。
風呂の中でダンナにささやかな乳を弄ばれながら、「このジィさん90歳だってよ。元気過ぎねー?」などと口々に雑感を述べ合い、これまで派手に表沙汰にならなかった、ジィさんたちのシベリア抑留の傷痕について、思いを馳せた。
あのジィさんたちの年齢で、あの元気さ、色艶は元来の気丈さによるものだろうか。もしや「テレビの報道が来て、あの時のことを喋らせてくれるまで、ワシは死ねん!」とか、そんな気概もあったかもしれない。そしてあのジィさんたちの語る話は、もっともっと聞いてみたいと思った。ところが、その話に出会ったのが奇しくもラブホの泡風呂だったのは、わずかに残念なことだった。
ちなみに、世の中には乳派と尻派がいるというので、私はダンナに「乳と尻とどっちが好きなのか」を尋ねると「どっちも」という答えが返ってきた。

今思えば、私はもの凄いカオスの中にいた。
しかし、時代と歴史そのものの性質がカオスだとも言える。私はその中の一点に過ぎないのだと思えば、そんなもんだろう。

東京を離れる際に、八重洲だか日本橋だかのドトールに入った。
私の後ろの席で、アパレル業者と思われる二人が興味深い話をしていたので、思わずスパイのように聞き耳を立ててしまった。
ユニクロがどうの、しまむらがどうの、大連がどうの、年商12億がどうの、製造・小売業は青息吐息だ…、などといった話をしていた。
話の中で、関東圏ではあまりしまむらはメジャーではないらしいことがわかった。しまむらは西の方で勢力が強い…、などと。私はしまむらで買い物をしたことが無いが、確かに見渡すと、特に若い子はシマラーが多そうだ。

見送りに来てくれたダンナと、手を振って別れる時に、「また一緒に暮らせるように、頑張ろう」と約束した。
約束が果たせる目途はたっていないが、いつかまたくる日を、私は待とうと思う。
 

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