2010年9月9日木曜日

百貨店の欧州雑貨展で話し込んだ話

 
百貨店の特設会場で、欧州雑貨展をやっていた。
トルコのキリムも売っていた。トルコは微妙だ。かつてEU加盟を却下されたトルコがヨーロッパ扱いとは。
それよりも欧州雑貨展なのに、何故か中国やベトナムの商品もあった。そちらの方が許しがたい。どうしてこんなクソミソな企画になってしまうのか、百貨店の衰退ぶりが窺える。

なにはともあれ、私はオールドキリムが大好きだ。
雑貨展の最終日、間もなく会場を片付け始める時間ではあったが、たくさんのキリムを持ち込んでいたトルコ商人に、イラク、パキスタン、アフガニスタンなどのオールドキリムを広げて見せていただき、私は初めてアフガニスタン製の「絨毯とキリムのあいのこ」みたいな、独特の敷物に出会った。
そして長々と買いもしないキリムについて話し込ませてもらった。男前で日本語の上手なトルコ商人だった。嫁さんは日本人だと言っていた。
良いキリムや絨毯はトルコに旅行に行ったからといって買えるものではないらしい。基本的に上等な品は貿易品になるから、トルコにあるものは「そこそこのもの」ということだった。
また今、トルコは景気が良いらしい。しかしトルコの縫製工でも月給6万円くらいということだった。
イケメンのトルコ人男性と出会って、結婚して、トルコで縫製工をやるのも悪くない。しかし実際、私は既婚者だし、歳も歳なので残念。(↓CEDDİN DEDEN・トルコ軍隊曲。“♪破壊してくれ祖国の敵を、味わわせて、あの呪われた気持ちを…”って歌詞。)


一応欧州雑貨展なので、他アイルランドの衣料や雑貨を扱う貿易商の社長と、閉店間際だというのに、また長々と話し込んで名刺交換までさせていただいた。この社長は、私のふんどし屋の名刺をお渡しすると、「これはいい!」とお褒め下さった。かなり嬉しかった。そして社長から、「何故、今アイルランドなのか」をとくとくと伺った。

紅茶はイギリスだという。しかし、何故アイルランドなのか。
英国はインドで取れた茶葉を扱う権利だけを持っている。茶葉を加工するのは実際アイルランド。
カシミヤの良品が欲しければ、カシミールに行けばいいかというとそうではない。カシミールのカシミヤの権利も英国が握っている。それを加工するのはアイルランド。
つまり、アイルランドは労働者の国だから、優れた加工技術は彼らの手にこそあるのだと。イギリスは権利だけを握って、ブランドイメージの保持とパッケージのデザインやなんかをやるだけなのだそうな。
イギリスからの独立のために、かつてイギリスに多くの労働者がたてついて、島流しになった流刑地がオーストラリア。アイルランド製のウールの良品も、イギリスやオーストラリアにしか出回らず、中国や他の国々で扱われているのは、その残りカスばかりなのだそうな。
ちなみにアイルランドの縫製工は、他国からの出稼ぎが多いらしいが、それでも日本の縫製工より手取りは多いらしい。しかしあそこは税金が高い。税金は高いが、子どもの出産は無料だというから、悪くはない。
日本の縫製工だと、ちょっと消費税が上がれば、もう生きていけない。しかもたとえ税金が上がろうと、出産と子育てに関しては(政治も国民の意識も変わらないんだから)非道な国のままだろう。

アイルランド、アイルランド、アイルランド…。

アイルランドといえば、私はW.B.イエイツとU2が大好きである。
血の日曜日事件を歌ったU2の『Sunday Bloody Sunday』。あれは私の誕生日の歌で、ひとりカラオケ用の十八番でもある。
 

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