2010年9月11日土曜日

工場見学

 
イージーオーダーの紳士服の工場見学に行って、製造現場を目の当たりにした。

紳士服の縫製には90ほどの作業工程がある。そのひとつひとつに熟練の担当者がいて、その人たちは決まった作業を一日180回こなしていく。工場でトータル一日180着の紳士服が出来上がる計算だ。
およそ3万円からのイージーオーダーだが、一着10万円の上代でも妥当だと思えた。きちんとした仕立てには、それだけ支払う価値があると得心がいった。既製服のスーツの値段の安さは、既製服であることを加味しても、恐ろしく人件費をカットしていることを実感した。

私が縫製の工程の中で、一番面倒だと思うのは型紙作りと裁断なのだが、工場には布帛に型を描く機械があって、それを手作業で裁断していく人たちがいた。また、無地の布帛であれば手作業の工程を入れずに、いきなり裁断していく機械もあった。
その工場で裁断の仕事の割合は機械6割、手作業4割ということだった。これらの機械は島精機の機械だという。島精機、すげー。
裁断の作業が全て機械化できないのは、布地に柄がある場合、柄合わせをしなくてはならない。柄がズレたり歪んだりしないようにといった微細な作業は、人の手に依らないといけない。

この工場は待遇も非道ではないようで、閑散期には休日も人間並みにとれるようだった。
この工場で働いてもいいな、と思った。しかし。
工場には外国人も幾人かいるようだったが、この人たちが一体いかほどの賃金で働いているのか、ちょっと恐ろしくて訊けなかった。

自衛隊の制服が海外縫製で、その職探しが難しい()と知った今、私はきちんとしたコンサバの紳士服の縫製ができるようになると、面白かろうと思っている。家事の事情もあって、来年は首都圏に移る可能性が高いので、その近辺で紳士服の縫製ができる職場を探しているのだが、そういう工場は、国内では地方の田舎に行かないと無いらしい。

一応イメトレしておく。
きちんとしたテーラーの社長が、「気に入った!うちでしっかり勉強しなさい!」と言ってくれるのを夢見ている。
腕の確かなテーラーならば、人並みの休みがあって、まぁ五年ぐらいなら、少々厳しくてもついていって手習いするであろうし、若干のセクハラも受けて立って捌ける自信はある。
甘い夢だろうか。そんな出会いがないものか。
 

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