2011年2月20日日曜日

喜んでいいのか悪いのか

 
少し前のトヨタ叩きも沈静し、昨日のミシンショー()で、「MADE IN JAPAN」が失墜したわけではなく、そのブランドを守り抜こうという高い意識の人々に出会い、私は不肖・宮嶋氏の『儂は舞い降りた―アフガン従軍記 上』に書かれてあったことを思い出した。

紛争地のアフガニスタンの想像を絶する崖っぷち、岩ゴロゴロの悪路を行くのに、氏はアフガン人の「アホの通訳」に、整備の腕のいいしかめつらの運ちゃんと、「ロシア製は嫌だ」と、盗品と思しき日本製のボロ車を選ばざるを得なかった。

道々、車が壊れて身動きがとれなくなった他国のジャーナリストたちに遭遇。ヤズというロシア製トラックを選んだそのポーランドメディアの人曰く、「初めから日本車にしとけばよかった…」。
トヨタの奥田社長が聞いたら、泣いて喜ぶであろう。と、氏は記述している。

しかし、スゴい。よくこんな石の上を走るもんである。東京で四駆を転がしているヤツの気がしれん。トヨタや三菱はアフガンのオフロードのために、このような優秀な4WD車を作っているのであって、プチブル・ファミリーが河口湖でオートキャンプをするためや、カッコつけてシティロードを転がすためではないのである。

そして今、ぱらぱら紐解いていて、こんな記述が目に止まった。

このごろ流行りの「百人の村」ではないが、村の富の八割を一割足らずの人間が独占し、天然のエネルギーを消費しまくっている。その一割に我々日本人も入っているのである。朝シャン、水洗便所にレトルト・メシ、電子レンジ…。(中略)。そのようなやりたい放題がいつまでも続けられると思っているのか!今、祟りを受けているのはヒンズークシュの谷間にいる我々だが、ぜーったい、日本の皆さんにも天罰が下る!…

この本は9年前に出版されたものだが、じわじわ天罰が下っているのを感じている。
整ったインフラ、クオリティの高い「MADE IN JAPAN」。よかった、よかった、感謝、感謝。と、小躍りして喜んで安心している場合でもないように思う。
この築き上げられたものを継承する術を、今この国は失おうとしているのだから。それはホームレスの低年齢化を見ても痛感するところ()。

ところで、近頃の北方領土問題でのこの国の外相は、短絡的な剛毅さに見えた。
しかし、トヨタが極東で自動車を生産するというニュース()などがあるところを見ると、国レベルでの外交は企業からはあまり期待されていないのかもしれない。
そして不肖・宮嶋氏も恐れたロシア製自動車のクオリティも、日本の技術で向上するのか、それともロシア製は転んでもロシア製のままなのか。
どうあれ、自動車の免許を持たないチャリダーの私には、あまり通じない話ではあるが。
 

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