2011年3月2日水曜日

残り一ヶ月をきった

 
私が自分で服などを作りはじめたきっかけは、過去のブログ記事からいくつか見いだすことができる。
振り返ると、ここまで、あまり自分の思いがぶれていない。更に、最初の思いは揺るぎない確信になろうとしている。

こんな機能的とは言い難いズボンばかりを服屋に流通させるファッション業界も、頭おかしいんじゃなかろうか、と私は常々思っていた。
消費者がこういったものを欲していると、マジで、真剣に思っているのか。
バカじゃなかろうか。バカばっかりか。
その「猫も杓子も」みたいなん、マジで辞めんかい!
ホンマに辞めんかい!まったく。 (2007年3月18日

貧乏なので、新しい洋服を、買わずに作った。
材料費は1000円程度。…(2008年3月4日

貧しくとも、シナ製品には手を出さない、一人でシナにケンカを売る、プライドをかけた努力のたまものである。(2009年6月8日

来年は職業訓練校に行こう。
…。どう考えても、専門学校にすら行っていない叩き上げの素人が、縫製の仕事で銭を稼ごうなど、無謀にもほどがある。いや、本当は無謀なことだからこそ、やってみたかったのだが、かくなるうえは、一度筋を通して服飾専門学校にでも行って、プロの技術を習得した方がいい。…(2009年8月2日

私は、心の虚につけ込まれるのが嫌なのだ。虚につけこんでくると感じるものは、常に何か胡散臭げに見える。…(2009年10月30日

この消費社会では、「消費者はこういうものを求めている」という既成事実から先に作られる。「私はこれを求めていたんだ」と錯覚させて、誰彼なく社会を廻していく。
私はそこから抜け出したくてもがいているのだと思う。私が縫製の勉強をしようと思ったのも、このもがきゆえだった。…(2011年2月8日

そうして、今ここまできた。
3月。訓練修了まであと一ヶ月をきった。今はウールツイードで裏地つきのジャケットを作っている。

4月になれば、引っ越して、そこで仕事を探そうと思っている。
この訓練の課程を修了することで、縫製技能検定の二級(国家資格)の受験資格が貰える。検定合格のために、勉強も兼ねて働けるような縫製工場が近くにあれば理想的だと思う。

しかし現実は厳しい。
縫製技能検定は二級とはいえ難易度の高い資格で、日々ミシンに触る機会の多い人の方が、合格する率は高くなると先生が仰っていた。そうでないなら、取得まで数年は独学で、休みの日などに勉強しなければならないかもしれない。その時間も確保できるかどうか、今の時点では何ともいえない。

そして何度も繰り返すが、この産業は、底辺で場所を、国を移して『女工哀史』を繰り返す産業である。女工の賃金を安く抑えられる新興国に、縫製の現場は移っていく。

貧富の差の拡大する新興国で、更にその差をますます拡大させる後押しをするように、縫製の女工の劣悪な賃金と労働環境を、知らぬ存ぜぬと、消費国の小金持ちらが踏みつけてルンラルンラ♪と小躍りし、賃上げ要求をしようものなら、さっと手を引くか、物言えぬまでに叩きのめす、という普遍の構造。(

この後、将来日本から縫製工場は無くなるだろうと言われている今、資格を取って、私は一体どうするのだろう。
実は私の思惑の中に、職種がニッチなればなるほど、生き残る率が高くなるのでは、という憶測がある。もしかするとそれは、直接「銭儲け」に結びつかない可能性も高いのだが、数年来の思いを遂げて、基礎を身につけて一通りを学んだ、やみくもな自信がそう思わせているのかもしれない。

家探し、職探し。学校を出た後、怒涛のような日々が待ち受けている。とはいえ、何も無いまっさらな道が目の前に広がっていると、清清しい。今の私は前途を落胆していない。
何より直に、長い間離れていたダンナと一緒に暮らすのである。
「シャツをちゃんと縫えるようになった」と言ったがために、ダンナが新しいシャツを作って貰えると、そわそわ心待ちにしている。
 

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