2011年3月6日日曜日

旅行用に苔っぽい服を作る

 
恐らく、ダッフルコートか何かのための布地だろう。モケモケの毛布のような肌触り。見た目はモロに苔。
麻袋を首と腕がとおるようにくりぬいただけにようでもあるが、着てみると、宮崎駿作品、もしくは『ロード・オブ・ザ・リング』なんかに出てきそうな服に仕上がった。
これを着て、「森へお帰り!ここはあなたたちの住む世界じゃないのよ!」とか、言って遊ぶのである。刺繍で小花をあしらってもいいが、ブローチ感覚でカブトムシを貼り付けておいても、いいカンジだ。苔のむすまで、ってカンジ。

こういった袖の無い服なら、私の15年前に2万3000円で買ったオンボロ家庭用ミシンでも、3時間で縫えるようになった。裁断や芯貼りなど諸々の作業と合わせて、完成までおよそ5時間。学校で端の始末の仕方を習ったから、裏に返しても我ながらなかなかの仕立てである。

この服を、今度の旅行に着て行こうと思っている。行き先がウズベキスタンなのだが、ムスリムの寺院も拝観するだろうから、あまり身体のラインのはっきりした服は着ていくまい、と。

そして今日、やっと旅行会社から手続きの封筒が届いた。
担当者の「遅くなってもうしわけありません」の走り書きの添えられた、それを見ると、ツアー名が「憧れのウズベキスタン 気軽にフリーステイ」と。適当な名前をつけやがって。
とはいえ、ケチケチと旅行代金を渋った割りに、断りもせずちゃんと手配してくれたのである。

本当のことを言えば、「タシケント・ヘタレ旅」なのである。

最初は二泊四日という無茶苦茶なプランを申し込んだ。担当者の方は、「せめて、5日にされませんか。せっかく行くのに勿体ないですよ。せめてサマルカンドまで行かれては…」と仰るのだが、自分の限界を考えて、色々と諦めて、ただひたすらにタシケントをウロウロするだけにした。もちろん、元々行きたかったシルク工場も、ヒヴァの奴隷市場も、綿花畑の児童労働も、綿花栽培で干上がったアラル海も…、そこまで旅しようとすると、金も日数も語学力も足りなさ過ぎる。
しかし季節が彼岸だし、日本人抑留者の墓参りだけははずしたくない。
ところが、二泊四日が無茶苦茶過ぎたせいか、その後、旅行会社からの連絡が途絶えた。
仕方が無いので、「じゃあ、三泊五日にします」と変更を申し出ると、その後は快腸快便のようにスルスルと話が進んだ。
しかも二泊四日と金額は同じ。よほどプランを組み辛かったのだろう。
 

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